本展は「障害・感覚・共生を考える」をテーマとし、障害の有無に関わらず、同じ場に集って展示を見ることにより、アートを通じて共生社会を考える機会となるよう企画されました。障害のある方たちが制作した魅力ある作品と、文化庁メディア芸術祭の受賞作などから選ばれた、障害に関連するマンガ、アニメーション、ゲーム。メディアアート等の作品や、誰でも楽しめる参加型の作品を展示し、あらゆる人々にとって新たな意識、新たな「生き方の創造」につなげていきます。
2016年10月に行われた「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」で開催した文化庁主催「ここから アート・デザイン・障害を考える3日間」展を継承する展覧会です。
展覧会構成1:ここから始める〜生きる・つくる・アートの原点に触れる〜
障害のある人の創作活動には、表現すること、さらには生きることの原点に触れるような作品が見受けられます。生きることとつくることが等しいような作品は、見る人の心に直接届きます。さまざまな作品との出会いから一歩が始まるはずです。
出品作家:横溝さやか、宮川祐理子、大川誠、竹中克佳、松本倫子、杉浦篤、岩元哲文、マスカラ・コントラ・マスカラ、金澤翔子、多夢多夢舎 ほか
展覧会構成2:ここからひろがる〜身体感覚をゆさぶるメディア芸術〜
マンガやアニメーション、ゲームやメディアアートなどのメディア芸術分野から、身体感覚をゆさぶるような作品を展示します。これらは、普段あまり意識されることのない自らの視覚や聴覚、触覚などを際立たせ、時には不思議な感覚をもたらします。
出品作家:杉浦茂、五十嵐大介、いがらしみきお、吉本浩二、久野遥子、Jean-Charles MBOTTI MALOLO、うしお、島影圭佑、福森みか、Ryo Kishi
展覧会構成3:ここからつながる〜みんなでつくる! あわプロジェクト〜
自分のからだを使って、様々な色に輝く映像の「あわ」をつくります。参加者ひとりひとりが描いた「あわ」が集まり、みんな(=Our)のあわがギャラリーの大空間を彩るプロジェクトです。すべての人々がつながり、ともに創造する未来を体感してみませんか。(制作:フリッカ)
[特別展示]
「ここからTOUCH」:さまざまな「感覚」を使って作品を鑑賞していただくため、文化庁長官で金工作家でもある宮田亮平の作品、文化庁が所蔵する青木野枝、多和田圭三、黒川弘毅の彫刻作品を「触れてみる」展示です。普段は視覚でとらえている作品を触覚で体験してみてください。
「GO Journal」:日本財団パラリンピックサポートセンターが創刊した、パラスポーツと未来を突き動かすグラフィックマガジン「GO Journal」。このマガジンを監修する写真家の蜷川実花らによるパラアスリートの写真を展示します。
協力:日本財団パラリンピックサポートセンター