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【画像】「”みかた”の多い美術館展」チラシ。カラフルな色使いで、文字が図形のようにも見えるデザイン。

(カテゴリー)展覧会

(ニュースのタイトル)滋賀県立美術館で「“みかた”の多い美術館展 さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 『うーん』と悩む 自分でつくる!」開催

(更新日)2023年10月06日

(この記事について)

「見る」だけではない、様々な方法で楽しむ展覧会

本文

この展覧会では、作品をみることや、美術館で過ごすことの可能性を広げることを、狙いとしています。
そのために、小さな子どものいる家族や視覚に障害のある方、外国にルーツのある方など、様々な方々と一緒にアイデアを出し合いました。話し合いの結果、さわったり、はなしあったり、写真を撮ったり、などなど、ちょっとかわった8つの“みかた”が生まれました。
見るだけではない、いろいろな作品との出会いを体験できる展覧会です。


本展では、「見る」以外の方法で美術館を楽しむための、様々な”みかた”をお楽しみいただけます。

◯さわったり、聞いたりして、みる

2021 年に大阪の国立民族学博物館で開催され、好評を博した「ユニバーサル・ミュージアム展」の出品作を中心に、一部の作品は、手でさわったり、音を楽しんだり。ときには作品の上にのっかって、全身で鑑賞することができます。

さわったり聞いたりできる作品の出品者:
岡本高幸、神山清子、澤田真一、田代雄一、藤岡祐機、前川絋士、渡辺泰幸、若林孝典(協力:わらべ館)

【画像】長方形の大きな木箱の上に女性が仰向けに横たわっている。女性の寝転がっている木箱の上部は、よく見ると古墳の形にへこんでいる。
岡本高幸《とろける身体ー古墳をひっくり返す》
2021 年
撮影:岡本高幸

おはなしして、みる

作品のとなりに、「おはなし」が進むキーワード「おはなしのたね」を掲示します。友だちで、親子で、おはなししながらみると、作品をもっと楽しめるかもしれません。

おはなししてみることができる作品の出品者:
今井祝雄、鵜飼結一朗、ジョセフ・コーネル、山口 晃

【画像】薄い落ち着いた色で着色された、馬小屋と着物を着た人が描かれた一般的な古い水墨画のように見えるが、よく見ると馬の足がバイクのような2輪車になっている。
山口晃《厩圖2004》
2004 年
滋賀県立美術館蔵

◯いっそ自分でつくって、みる

自分の手をうごかして、絵をかいたり、切ったり、貼り付けたり、思いのままにつくることができるスペースがあります。付近のガラスケース内には、作品が展示されているので、その作品を鑑賞しながら、自分もつくることができる貴重な体験を提供します。

つくることができるコーナーで展示している作品の出品者:
杉田静山、塔本シスコ、星野 暁、藤岡祐機

【画像】黄色と黄土色、黒色の3色に着色された紙の下半分と上部の一部が、細い糸のように切られてうねって立体的な作品になっている
藤岡祐機《無題》
2006 年頃
滋賀県立美術館蔵


そのほかにも、車椅子利用者の目線の高さに合わせた作品展示や、視覚と聴覚に同時に障害がある「盲ろう者」と協働したエリア、作品について思い思いのコメントを添えることができる仕組みなどを用意しています。


出展作家

今井祝雄、鵜飼結一朗、岡本高幸、ワシリー・カンディンスキー、神山清子、澤田真一、田代雄一、田中敦子、塔本シスコ、藤岡祐機、前川紘士、松井利夫、百瀬 ⽂、山口 晃、若林孝典、渡辺泰幸 ほか


この展覧会を一緒につくった方々

本展は、障害のある方や、滋賀県に住むブラジル人の方、小さな子どものいる家族など、様々な方々と一緒にアイデアを出しながらつくりました。その方たちの多くは、障害など様々な理由で、美術館に来ることがあまりなかった方々です。本展の制作にあたっては、まず皆さんに美術館に来てもらうところからはじめ、「どのような“みかた”があれば、美術館を楽しく過ごせますか?」ということについて、意見交換をすることで展覧会をつくりました。

“みかた”を一緒に考えてくれた方々:
遠藤さん親子、救護施設ひのたに園利用者、しが盲ろう者友の会会員、重症心身障害者通所施設えがお利用者、サンタナ学園生、特定非営利法人 BRAH=art. 利用者


小さなお子さんがいる、障害があるなど、様々な理由で来館を迷っている方へ

滋賀県立美術館では、しーんと静かにする必要はなく、おしゃべりしながら、観覧いただけます。
さらにこの展覧会では、「やさしい言葉や点訳にした解説文」、「さわったり、つくったりするコーナー」を用意し、身体や心の違いに関わらず、多くの方々に楽しんでいただけるよう取り組んでいます。

また、来館にあたっての不安をあらかじめお伝えいただいた際には、事前の情報提供や当日のサポートのご希望に、可能な範囲で対応するよう取り組まれています。


関連イベント

ワークショップと講演会「さわるを楽しむ&学ぶ」
[要事前申込/先着]

触覚を深める体験と講義。触覚を起点に、これからのミュージアムのあり方を考える「ユニバーサル・ミュージアム研究会」との共同企画。

日程:10月8日(日)
会場:滋賀県立美術館 木のホール

①ワークショップ「手ざわりで味わう絵本と文化財」
講師:吉田沙矢香(滋賀県立図書館)、鈴木康二(公益財団法人滋賀県文化財保護協会)
時間:午後2時30分から午後3時30分
定員:20名

②講演会「この子らから世に光を―『ユニバーサル・ミュージアム』という思想」
講師:広瀬浩二郎(国立民族学博物館 人類基礎理論研究部 教授)
時間:午後3時30分から午後4時30分
定員:40名

※本イベントには、定員とは別に、ユニバーサル・ミュージアム研究会員も参加します。

◆たいけんびじゅつかん [要事前申込/抽選]

小・中学生とその保護者対象の、展覧会鑑賞&創作体験。

日程:10月22日(日)
時間:午後1時から午後3時30分
定員:15名

◆(ほぼ)毎週末ギャラリートーク [事前申込不要/当日先着]

当展覧会の担当学芸員が展示室をご案内。

日程:10月15日(日)、10月28日(土)、11月12日(日)、11月18日(土)
時間:午後2時から午後3時
定員:各回20名


インフォメーション

企画展「“みかた”の多い美術館展
さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 『うーん』と悩む 自分でつくる!」

会期:2023年10月7日(土)から 11月19日(日)
時間:午前9時30分から午後5時(入場は午後4時30分まで) 
休館日:毎週月曜日(ただし祝日の場合には開館し、翌日火曜日休館)
会場:滋賀県立美術館 展示室3(滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1)
入館料:一般950 円(800 円)、高校生・大学生600 円(500 円)、小学生・中学生400 円(300 円)
    ※お支払いは現金のみ
    ※()内は20 名以上の団体料金
    ※企画展のチケットで展示室1・2で同時開催している常設展も無料で観覧可
    ※未就学児は無料
    ※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方は無料

主催:滋賀県立美術館

お問い合わせ:滋賀県立美術館

会場

[滋賀県立美術館] 日本、〒520-2122 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740−1

滋賀県立美術館
日本、〒520-2122 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740−1