障害者芸術文化活動普及支援事業(厚生労働省)により、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、長野県、山梨県に設置されている支援センター合同による、企画展が開催されます。10年にわたり活動を深めている支援センターから今年設立された支援センターまで、地域性や継続年数は異なりますが、各センターはそれぞれの地域と人に寄り添い、ネットワークを構築しながら障害のある人の芸術文化活動を支援しています。
本展では、障害のある人の作品に加えて、各センターの商品化などのプロジェクトや、作家・施設・支援者との関係性が紹介されます。作品は「寄り添うかたち」をテーマに選ばれた、絵画、立体作品、演劇や人形劇など様々なジャンルが展示されます。一人ひとりの体験をもとに構成された演劇、つながりを求めて描かれた手、驚くほど細密な切り絵、同じ電車のモチーフを長年描いた作品、鳥瞰写真を再現した立体富士など。
展覧会を通して表現することと生きることの密接なつながり、そして支援者との関わりによる各地での芸術文化活動の広がりと未来について考えることができます。
カウンターポイント
一見伸びやかに見える障害のある人の表現の背景には家族や施設職員などの存在があります。さらに地域によりそれぞれ異なる社会課題があり、一人ひとりを取り巻く環境や関係性によって支援の在り方も多様です。本展では、福祉と表現、そして地域が結びつき、一つのメロディとなり、「カウンターポイント」として重なり合います。
—中津川浩章(本展監修/美術家)
※カウンターポイント…複数の旋律を独立性を持つように作曲する技法
出展作家
関連イベント
※感染症の拡大状況を鑑み、中止となりました。
アーティストトーク
日時:2023年1月21日(土)13:00~15:00
ファシリテーション:中津川浩章
出展作家によるアーティストトークを開催します。ファシリテーターとの対話により、作品が生まれる背景や作品に対する想い、制作のきっかけなどお話しいただき鑑賞を深めます。また、各支援センターの担当者より作家の関わりについてもお話しを伺います。
支援センタースタッフによる座談会
会場にて収録、後日アーカイブ動画をYouTube「工房集チャンネル」で配信
ファシリテーション:長津結一郎(九州大学大学院芸術工学研究院准教授)
各支援センターの担当者と本展を振り返るとともに、各地域における障害のある人の芸術文化活動の今後の可能性について考えます。会場にて収録し、後日アーカイブ動画を配信します。