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(カテゴリー)展覧会

(ニュースのタイトル)滋賀・ボーダレス・アートミュージアムNO-MAで企画展 「絵になる風景」開催中

(更新日)2022年08月15日

(この記事について)

「絵になる風景」をテーマに7名のアーティストの作品を展示

本文

風景は人によって異なる現れ方をします。その土地に生まれたのか、旅行者なのか、懐かしいふるさとなのか、いつまでも見ていたい、そんな眺めなのか―その人の出自や思い出の数だけ異なった形で、風景はそれぞれの心の内に現れます。
また、風景は留まることがありません。日々、町並みは変わっていきますし、天災や戦争が一瞬にして景観を奪うこともあります。それらは、建物や自然環境の物質的な変化であるだけでなく、その風景に接した人々が寄せてきた思いや、蓄積してきた記憶といった心情の変遷や喪失でもあります。風景を描くこと。それは変化したり、失われたり、忘れられたり、うつろっていく世界を、絵という画角の中に留めていく作業といえます。風景の描き手は、外の景観を心の内に捉え、自らの身体と画材を通して、再び外に放出するという、往復を繰り返します。その中で、描き手の内と外は分けがたく混じり合い、混合や融和の果てに、風景は絵になっていきます。

風景を描くということを誰もが一度はしたことがあるはずです。またそれは、美術の歴史の中でもずっと昔から続く営みです。人間にとって、大切な画題である風景。
本展では「絵になる風景」をテーマに7名のアーティストの作品が展示されます。


出展作家

古久保憲満、衣真一郎(ころもしんいちろう)、ドゥ・セーソン、畑中亜未(はたなかつぐみ)、福田絵理、古谷秀男、三橋精樹

古久保憲満さんの作品画像。紙いっぱいにぎっしりと細かく町が描写されている。10mの絵巻物のうち、一部の写真。

古久保憲満 ≪3つのパノラマパーク 360 度パノラマの世界「観覧車、リニアモーターカー、ビル群、昔現未、鉄道ブリッジ、郊外の街、先住民天然資源のある開発中の町 」≫(部分) 2011-2016年

衣真一郎さんの作品画像。シンプルな形とカラフルな色で、古墳や畑、家の農村の風景が描かれている。

衣真一郎 ≪横たわる風景≫ 2021-2022 年

福田絵理さんの作品画像。全体的にグレーの色使いでおぼろげな室内空間が描いている。左奥の小さな窓からうっすら光が漏れている。

福田絵理 ≪部屋とひとがた、その他のなにか≫ 2021-2022年

畑中亜未さんの作品。絵の中央下にあるライトから、緑色の強い光が放たれ、絵の両脇にあるグレーの木が照らし出されている。

畑中亜未 ≪ライトアップ(1灯)≫ 制作年不詳

ドゥ・セーソンさんの作品画像。タイのモン族特有の刺繍で民族の街の風景が記録されている。

ドゥ・セーソン ≪モン族の暮らし~日常の風景 ~≫ 2010-2017年


展覧会の見どころ

  1. 「風景」の様々な表現を紹介
    日常で見慣れた身近な風景や、心に描く心象風景、一族の歴史的な風景など、7名の作者による作品を通して、「風景」とは何か、「絵」とは何かについて考える展示となっています。

  2. 古久保憲満の10mにおよぶ絵画
    滋賀県東近江市出身、国内外で作品を発表している古久保憲満。彼は世界の都市や電車、建築物、宇宙、車、船といった関心を寄せる物事を次々に吸収し、大きな紙面に描き進めていきます。本展は古久保の代表的な作品である10mの巨大な絵画が展示される貴重な機会です。

  3. 風景の背後の様々な歴史
    16 歳から 33 年間、開拓移民としてブラジルで暮らした古谷秀男や、ベトナム戦争をきっかけにラオスやベトナムからタイの難民キャンプに逃れたモン族など、様々な歴史的な背景を持った作家たちによる作品を展示します。絵の背景に思いをはせることで、より深く、作品を楽しんでいただけるよう工夫されています。

  4. 見えない、見えにくい人のための鑑賞方法
    視覚障害がある方でも展覧会や作品の魅力を楽しめるように、触って楽しめる鑑賞ツールなど、様々な鑑賞方法が準備されています。

関連イベント

“秋の沖島を描く”写生会

琵琶湖に浮かぶ自然豊かな沖島へ渡り、出展者と一緒に島内を散策。秋の沖島の風景を描く写生会に参加しませんか? 堀切港まではバスでご案内します。

講師:衣真一郎(画家、本展出展者)
日時:10 29 日(土)9:00〜18:00 集合:NOMA
定員:
10名(要予約)
参加費:無料 ※NO
MA観覧料と乗船料(往復1000円)が別途必要です。


インフォメーション

絵になる風景

  • 会期:2022年8月11日(木・祝)~11月6日(日)
  • 時間:11:00~17:00 
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日休館)
  • 会場:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA(滋賀県近江八幡市永原町上16)
  • 観覧料:一般300円(250円) 高大生250円(200円)
    ※中学生以下無料、障害のある方と付添者1名無料
    ※( )内は20名以上の団体料金
  • 主催:ボーダレス・アートミュージアムNO‐MA、社会福祉法人グロー(GLOW)~生きることが光になる~、京都新聞
  • 後援:滋賀県、滋賀県教育委員会、近江八幡市、近江八幡市教育委員会
  • 協力:近江八幡観光物産協会、織り人(Orijin)、マエダクリーニング仲屋店、しみんふくし滋賀、生活介護事業びーと、大和高原 太陽の家

     

*新型コロナウイルスの感染状況により開催内容が変更される場合があります。直近の情報は主催者のサイトなどでご確認ください。

 

お問い合せ:ボーダレス・アートミュージアムNO‐MA 

会場

[ボーダレスアートミュージアム NO-MA] 滋賀県近江八幡市永原町上16

ボーダレスアートミュージアム NO-MA
滋賀県近江八幡市永原町上16