東京都渋谷公園通りギャラリーでは、2022年春の企画展として、展覧会「線のしぐさ」が開催されます。
近年、日本においてまとまったかたちで紹介される機会の少なかったアメリカのアール・ブリュットの作家と、日本の作家の作品が同じ空間で展示されます。スイス、ローザンヌのアール・ブリュット・コレクションだけでなく、ニューヨーク近代美術館やパリのポンピドゥー・センターなどに作品が収蔵される作家を含む10名が、「線」をテーマに一堂に会します。
一本の線は、あるときはひとつの範囲を分け、またあるときは離れたものどうしをつなげます。相反する機能をもつ線は、空間の中で自らをさまざまに変化させ、かたちをつくり、ときには、かたちにならない何ものかを表します。「アール・ブリュット」の作品における線は、しばしば意図や計画とはかけ離れた、即興や偶然の結果とみなされます。反面、それは、作家の抑えがたい衝動や愛着、それに応じた身体の心地よい動きと離れがたく強く結びついています。そのため、作家のからだと心のしぐさは線にのりうつり、線はしぐさを生むのです。展覧会「線のしぐさ」は、10人の作家がつむぎ出す線のしぐさをなぞる展示となります。
出展作家
齋藤裕一、坂上チユキ、西村一成、東恩納侑、松浦繁、
スーザン・ジャノウ、ドワイト・マッキントッシュ、ダン・ミラー、トニー・ペデモンテ、ジュディス・スコット