2018年から4回にわたって開催された落合陽一 × 日本フィルによる音楽会プロジェクト。
これまで、聴覚障害のある方も一緒に音楽を感じて楽しめる「耳で聴かない音楽会」などを通して、オーケストラの新たな魅力と価値を広げるとともに、聴覚と触覚や視覚などの分断を廃し、人間の五感の共感覚的な「身体性」を演出する取り組み等が行われてきました。
第5回目を迎える今年の音楽会では、「五感、解禁。」というコンセプトで生のオーケストラを通じて五感を総動員させ、嗅覚味覚も取り混ぜながら、音楽と身体性を取り戻す音楽会が開催されます。
公演プログラム
- 黛敏郎:オリンピック・カンパノロジー
- 伊福部昭:土俗的三連画
- 和田薫:《交響曲 獺祭~磨migaki~》第2楽章“発酵”
- J.シュトラウスⅡ世:シャンパン・ポルカ
- バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
- ペルト:カントゥスーベンジャミン・ブリテンへの哀悼歌
- ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲《展覧会の絵》より バーバ・ヤガー~キエフの大門
「落合陽一×日本フィルハーモニー交響楽団プロジェクト 写真展」
会場では落合陽一が撮影した写真による写真展を同時開催。会場で音楽会に参加される方のみ鑑賞できる、プロジェクトの歩みを振り返る写真展です。
オンライン配信
デジタル収録による同時配信と再放送で、体験の共有と世界へ発信されます。
プロフィール
落合陽一
メディアアーティスト。1987年生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了(学際情報学府初の早期修了)、博士(学際情報学)。筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター センター長、准教授・JST CREST xDiversityプロジェクト研究代表。
2015年World Technology Award、2016年Prix Ars Electronica、EUよりSTARTS Prizeを受賞。Laval Virtual Awardを2017年まで4年連続5回受賞、2019年SXSW Creative Experience ARROW Awards など多数受賞。近著として「デジタルネイチャー(PLANETS)」、「2030年の世界地図帳(SBクリエイティブ)」、写真集「質量への憧憬(amana)」。「物化する計算機自然と対峙し,質量と映像の間にある憧憬や情念を反芻する」をステートメントに、研究や芸術活動の枠を自由に越境し、探求と表現を継続している。
WOW
東京、仙台、ロンドン、サンフランシスコに拠点を置くビジュアルデザインスタジオ。CMやコンセプト映像など、広告における多様な映像表現から、さまざまな空間におけるインスタレーション映像演出、メーカーと共同で開発するユーザーインターフェイスのデザインまで、既存のメディアやカテゴリーにとらわれない、幅広いデザインワークをおこなっている。
コーポレートサイトhttps://www.w0w.co.jp/
海老原光(指揮)
鹿児島生まれ。鹿児島ラ・サール中学校・高等学校、東京芸術大学を卒業、同大学院修了。その後、ハンガリー国立歌劇場にて研鑽を積む。2007年ロブロ・フォン・マタチッチ国際指揮者コンクールで第3位を受賞。指揮を小林研一郎、高階正光、コヴァーチ・ヤーノシュの各氏に師事。2019年、九州シティフィルハーモニー室内合奏団首席指揮者に就任。これまでに、国内主要オーケストラを指揮し、好評を得ている。また、2012年、2015年にクロアチア放送交響楽団の定期公演(ザグレブ)に、2019年にはゲデレー交響楽団(ハンガリー)に客演し、現地で好評を博した。オフィシャル・ホームページ http://www.hikaru-ebihara.jp/
日本フィルハーモニー交響楽団
1956年創立。創立指揮者渡邉曉雄。60年を超える歴史と伝統を守りつつ、さらなる発展を目指し、「オーケストラ・コンサート」、「リージョナル・アクティビティ」、「エデュケーション・プログラム」という三つの柱で活動を行っている。首席指揮者ピエタリ・インキネン、桂冠指揮者兼芸術顧問アレクサンドル・ラザレフ、桂冠名誉指揮者小林研一郎、正指揮者山田和樹という充実した指揮者陣を中心に演奏会を行い、“音楽を通して文化を発信”している。2011年4月より、ボランティア活動「被災地に音楽を」を開始。2021年1月末までに300回を数え、現在も継続している。毎週水曜日22時54分~23時、BS朝日『Welcomeクラシック』出演中。
落合陽一とのプロジェクトにより、カンヌライオンズ2019ミュージック部門(「エンターテイメントライオンズ・フォー・ミュージック」)ブロンズ賞受賞・SDG部門(「サスティナブル・デベロップメント・ゴール」)ショートリスト入選、第72回広告電通賞イノベーティブ・アプローチ部門最高賞・特別賞、日本マーケティング大賞 奨励賞、第5回JACEイベントアワード優秀賞を受賞。
コロナ禍で現在までに、年間事業数の約半数に及ぶ72公演が中止・延期となった。
オフィシャル・ウェブサイト