ママリアン・ダイビング・リフレックスは、ダレン・オドネルを中心とするによるカナダのアーティスト集団です。彼らは世界80ヶ国以上で、遊び心に溢れ、かつ挑戦的なプロジェクトを展開し、本演目もこれまで10ヶ国以上で上演されてきました。彼らによる参加型プロジェクト“All the Sex I’ve Ever Had”の日本オリジナル版True Colors DIALOGUE 『私がこれまでに体験したセックスのすべて』をスパイラルホール(東京・青山)にて上演いたします。
セックスについて人前で話すことはあまり多くありません。しかし、セックス/性と向き合うことは、ありのままの自分自身=True Colorsと向き合うこと。本公演では「セックスの話を聞かせてくれませんか?」の呼びかけで集まった、60歳以上の出演者5人とママリアン・ダイビング・リフレックスらが1ヶ月間に渡りワークショップとインタビューを行い、それぞれの性体験の個人史を振り返りながら、脚本を制作しました。セックスについてのストーリーをきっかけに、障害、性など、多様なバックグラウンドのある人生経験豊富なシニアたちが、リアルな気持ちと自らの言葉で人生を語ります。
本作では、シニアが体験した人生の物語を学校では教えてくれない生きていくために大事な教科書として、若い世代に届けます。
ママリアン・ダイビング・リフレックス(Mammalian Diving Reflex)
カナダ出身のパフォーマンス・アーティスト、ダレン・オドネルを中心として1993年にトロントで設立されたアート&リサーチ集団。
学校や老人ホーム、地域組織、アート・フェスティバル等との連携による国際的な共同作品の数々は、”社会の鍼治療(Social Acupuncture)”と称される。色々な観客同士、観客と素材の間、そして演技者と観客の間の対話を促進する作品を生み出すソーシャリー・エンゲイジド・アートの旗手として、世界各地で遊び心に溢れた、かつ挑発的な参加型プロジェクトを実施している。
作品上演は80ヶ国以上にわたる。日本での上演は、2017年にアーツ千代田3331で行われた「ソーシャリー・エンゲイジド・アート展」の一環として、プロの美容師からヘアカットの講習を受けた子どもたちに任せて実際に大人にヘアカットサービスを施す《子どもたちによるヘアカット》や、同年のKYOTO EXPERIMENT 2017にて、子どもたちが審査員となりアーティストを選ぶ「授賞式」を開催する《チルドレンズ チョイス アワード》を実施した。
1965 年カナダ出身。作家、脚本家、パフォーマンス・アーティスト。都市計画の学位。1993年にアート&リサーチ集団「ママリアン・ダイビング・リフレックス」を設立。ヨーロッパ最大規模の芸術祭ルール・トリエンナーレで大型の教育普及プログラムを担当するなど、「社会の鍼治療」という独自メソッドが世界的に評価される。ユニークなアート表現で国籍、言語、世代や立場を越えた人々との創作を続ける。
入江陽入江陽 プロフィール
サウンドデザイナー・司会
1987年新宿区大久保生まれ。シンガーソングライター、映画音楽家、文筆家、プロデューサー。
最新曲は「週末(旅するついでに、髪を切る ver.)[202009]」。映画音楽は「街の上で」「タイトル、拒絶」「月極オトコトモダチ」「最低。」など。「装苑」「ミュージック・マガジン」で連載。