また、各講座終了後、福祉などの様々な分野で活動する⽅々とアートの実践をつなぐ新たな相談事業「Social Work / Art Conference (SW/AC)」のスタッフと⼀緒に、⽇々の活動の悩みごとなどを、ざっくばらんに話し合う「談話室」を実施しています。
講座の受講では、ウェブ会議システムZoomを使用します。参加方法(お申し込み)はこちらをご覧ください。
講座内容
第1回講座
講師:淡路由紀⼦(特別養護⽼⼈ホーム グレイスヴィルまいづる)
終了しました。
特別養護⽼⼈ホーム グレイスヴィルまいづるでは、⼊居者とダンサーの砂連尾理⽒による「とつとつダンス」の公演をきっかけに、現在まで施設内でアートプロジェクトが続いています。今回は施設⻑の淡路由紀⼦⽒にアーティストのみならず、⼦どもや地域住⺠、哲学者や⽂化⼈類学者など多様な⼈々が⾏き来する施設のあり⽅や、ケアとの接続について伺います。
第2回講座
講師:今井利華(きょうとWAKUWAKU座)
終了しました。
きょうとWAKUWAKU座では、精神科・⼼療内科に通院している⽅の⽀援や就労の⼀環として、演劇などの表現活動を実施しています。2019年には、精神障害の症状を題材にした演劇⾃主公演を、メンバー(利⽤者)や職員が⼀丸となって作り上げました。理事であり精神保健福祉⼠の今井利華⽒に、その経緯や表現活動を通じたメンバーやスタッフとの関係づくりについて伺います。
第3回講座
- 講師:花岡伸宏(アーティスト)
- ⽇時:2020年12⽉10⽇(⽊)19:00-20:30
- 進⾏:藏原藍⼦(⼀般社団法⼈HAPS)
⽣活に根ざし⽣み出される表現とはどのようなものでしょうか。アーティストの花岡伸宏⽒は福祉施設での勤務や地域住⺠らとつくるアートプロジェクトなどを⾏ってきました。他者や他者のつくるものと出会うなかで、改めてものをつくることについて、またそれを通じて⽣きることや他者とかかわることについて伺います。
*この回ではパソコン要約筆記(
第4回講座
- 講師:⽊⼾玲⼦(京都市修徳児童館)
- ⽇時:2020年12⽉17⽇(⽊)19:00-20:30
- 進⾏:中川眞
京都市修徳児童館では、⼦どもと地域の⾼齢者とのお茶会や、商店街のまちあるきの企画などを通じて多世代のつながりを作り、⼦どものことを語り合えるまちづくりを試みています。館⻑の⽊⼾玲⼦⽒に、遊びや⽣活を中⼼とした⽂化活動と⼦どもの⽀援と共⽣のまちづくりについて、また活動継続のための⼯夫について伺います。
<京都市修徳児童館について>
京都市下京区で3館⽬の児童館として修徳⼩学校跡地(新町通万寿寺)に建設され、2001年に開館。総合福祉施設として、特別養護⽼⼈ホームやデイサービスセンターも同じ建物にあり、下京図書館も合築で、横には都市公園も隣接している。総合福祉施設の特徴を⽣かして、⼦どもや⼦育て中の保護者の⽅、地域の⽅や⾼齢者の⽅々が互いに関わり合いながら暮らせる地域づくりを⽬指し、遊びという⼦どもたちにとっての主体的な活動を中⼼に、異年齢・異世代の交流、活動を通じて“つながり合い育ちあうまちづくり”を⽬指している。
第5回講座
- 講師:⼩笠原邦⼈(総合福祉施設 東九条のぞみの園)
- ⽇時:2021年1⽉14⽇(⽊)19:00-20:30
- 進⾏:中川眞
総合福祉施設 東九条のぞみの園では、2018年度に京都市「⽂化芸術による共⽣社会実現のための基盤づくり事業」のモデル事業としてアートプロジェクトが⾏われ、2019年度から現在に⾄るまで⾃主事業としてアーティストの⼭本⿇紀⼦⽒との「ノガミッツプロジェクト」が継続しています。施設⻑の⼩笠原邦⼈⽒に、⾼齢者福祉施設でのアートプロジェクト継続の動機となるもの、育まれたアーティスト・職員・利⽤者・地域との関係性について伺います。
<総合福祉施設 東九条のぞみの園について>
1995年に設⽴された⾼齢者総合福祉施設。「地域に住宅と⾼齢者施設を!」という地域住⺠の強い声を元に、市営住宅と⽼⼈ホームを合築した施設が誕⽣。特別養護⽼⼈ホームは京都市の公設⺠営型⽼⼈施設の第1号として建設された。「社会福祉法⼈カトリック京都司教区カリタス会」が、戦後東九条地域(京都市南区)において展開してきた福祉活動と、京都府下において1972年から特別養護⽼⼈ホームを運営してきた実績を背景に京都市から運営を受託。カトリックの理念のもと、地域とのかかわり、地域に住まわれている⾼齢の⽅々の⽣活を⽀えることに重点を置いて事業を展開している。
講師プロフィール
淡路由紀⼦/特別養護⽼⼈ホームグレイスヴィルまいづる 施設⻑
1963年⽣まれ。1982〜2003年京都府舞鶴市職員。2003年舞鶴市を退職し、社会福祉法⼈グレイスまいづるの設⽴メンバーとなる。2005年特別養護⽼⼈ホームグレイスヴィルまいづるの施設⻑に就任。2009 年、舞鶴市のアートプロジェクトでダンサー/砂連尾理⽒と出会う。2010年3⽉に砂連尾理⽒とグレイスの⼊居者による「とつとつダンス」公演が⾏われたことをきっかけに、グレイスヴィルまいづるにおいて、「シリーズとつとつ」と題したダンス、⽂化⼈類学、哲学などのワークショップを始める。2020年新型コロナウイルス感染症への対応を契機に、これからのケアプログラムに取り組み中。
今井利華/きょうとWAKUWAKU座 理事
⿓⾕⼤学にて真宗学を学び、浄⼟真宗⻄本願寺派の僧侶となる。⾃坊の法務を⼿伝う中で、⼼の病について深く興味を持つ。⼼の病を抱えながら⽣きていく当事者を⽀援する精神保健福祉⼠の仕事を知り、資格の勉強のために進学。いくつかの事業所を⾒学した中で、他にない精神障害者の表現活動を⽀援する取り組みとメンバーの明るさに惹かれ、ボランティアとしてきょうとWAKUWAKU座に通い始める。2008 年よりスタッフとして関わり、メンバーと共に作成した精神障害の症状を題材にした演劇⾃主公演を2019年3⽉に上演した。
花岡伸宏/アーティスト
1980年広島県⽣まれ。京都府在住。2006年京都精華⼤学⼤学院芸術研究科博⼠前期課程修了。近年の主なグループ展に『東アジア⽂化都市2017 京都「アジア回廊 現代美術展」』(⼆条城、2017年)、『六本⽊クロッシング2019 展:つないでみる』(森美術館、2019年)、『ユーモアと⾶躍 そこにふれる』(岡崎市美術博物館、2013年)、主な個展に『つくるということ』(⼤阪府⽴江之⼦島⽂化芸術創造センター[enoco]、2020年)などがある。「第12 回岡本太郎現代芸術賞展」特別賞(2009年)、「2006 JEANS FACTORY ART AWARD」優秀賞。
⽊⼾玲⼦/京都市修徳児童館 館⻑
1993年より滋賀県⼤津市の児童館で19年間児童厚⽣員として勤務。2012年から京都市修徳児童館館⻑。全国児童厚⽣員研究協議会理事、京都市児童館学童連盟施設⻑会副会⻑などを務め、放課後児童⽀援員研修、児童厚⽣員研修等の講師を持つ。児童館と地域との協働の活動展開から、遊びを通して⼦どもや⼦育て世代と地域のつながりを育てながら、⼦どものことを語り合えるまちづくりに取り組んでいる。
⼩笠原邦⼈/総合福祉施設 東九条のぞみの園 施設⻑
⼤学卒業後、⼀般企業に就職するが、1994年より特別養護⽼⼈ホームのアルバイト職員として介護福祉の世界に⼊る。約5年間、介護職員としてケアワークを実践した後、⽼⼈保健施設の⽀援相談員や在宅介護⽀援センターの相談員を経て、2006年に東九条のぞみの園に⼊職。東九条のぞみの園では、地域包括⽀援センターで主任ケアマネージャー・社会福祉⼠を担い、2014 年より東九条のぞみの園施設⻑に就任する。