2016年秋に障害者のアートやスポーツ義足などのデザインに関する展覧会「ここから」展を開催して、今回で4回目となります。「ここから4」では、障害のある方たちが制作した魅力ある作品だけでなく、様々な障害・障壁への気づきをうながすマンガ・アニメーション作品や体験型のメディアアート作品などを紹介する展覧会です。多様な美術作品が共存する空間を通じて「表現が持つ根源的なよろこび」を感じ、共生社会や文化の多様性について関心や理解を深める機会となります。また、鑑賞支援の取り組みを進めることで、より多くの人に「ひらかれた」展覧会となり、障害の有無を超越し多様な作品が「ごちゃまぜ」に共存する空間を通じて、創造的に生きることの原点を実感できる機会となります。
展覧会内容
障害の有無にかかわらず選ばれた約20組の作家が出展します。アート、デザイン、マンガ、アニメーションといった多様な分野にわたる作品を、5つのキーワードを通じて紹介します。
1.いきる-共に
萩尾望都/山城大督
2.ふれる-世界と
上嶋重次/押見修造/西野克/MATHRAX〔久世祥三+坂本茉里子〕/nui project
3.つながる-記憶と
井上雄彦/鵜飼結一朗/岡部亮佑/APOTROPIA
4.あつまる-みんなが
世界ゆるスポーツ協会 トントンボイス相撲チーム(大瀧篤、澤田智洋、水野博之、喜田葉大、藤崎克也、全国紙相撲倶楽部)/マスカラ・コントラ・マスカラ/森本晃司/和田淳/やまなみ工房+PR-y
5.ひろげる-可能性を
いがらしみきお+渡邊淳司+東京藝術大学芸術情報センター(大谷智子、小河原美波、加藤あずさ、城戸彩夏、篠田怜寿、髙山七虹)/佐々木華枝/佐々木省伍/本多達也/吉村和真・藤沢和子・都留泰作/BEAMS × KOBO-SYU
【関連イベント】
イベント「マンガ・アニメを語る/ゆるスポーツを楽しむ」
出展作家をお招きして,作品についてのお話を伺ったり、「ゆるスポーツ」を紹介するイベントを開催します。
日時:2019年12月7日(土)14:30-17:00
会場:国立新美術館 3階講堂
登壇者:いがらしみきお、森本晃司、大瀧篤 ほか
参加無料
鑑賞サポート
展示室内で、アート・コミュニケータが鑑賞のサポートをします。
日時:2019年12月7日(土)・8日(日)
会場:展示室内
参加無料、事前申込不要
協力:一般社団法人タップタップラボ/アート・コミュニケータ東京
関連企画 「アイヌ文化にふれる」
ここから展で取り上げてきた「障害」だけでなく、より幅広い視点で「共生」を考えてゆくためのひとつのきっかけとして、文化庁が取組んできたアイヌ文化の振興等を図るための施策を紹介します。アイヌの伝承をもとにしたアニメーションと、2020年4月に北海道白老町にオープンする「ウポポイ(民族共生象徴空間)」のコンセプトムービーを上映します。
開会式
展覧会オープンに先駆けて、作家たちが参加し、展示をご覧いただける開会式を一般公開します。
日時:2019年12月4日(水) 9:45-
*展示室への入場は10:00-となります。
*開会式後にギャラリートークを実施します。