オリンピック・パラリンピックを目前に、近年注目を浴び始めている、アウトサイダーアート、アール・ブリュット。これらの表現には、障害のある作家が多く含まれ、日本では福祉の文脈で語られることが多いですが、世界的にはコンセプト重視の現代美術と対をなす一つの概念として、精神的な面から美術を再考する大きな潮流として注目されています。
表現することが生きることと直結し、時に一人だけの世界で制作をする障害のある人々。それは、人が表現することとは何かを問うています。しかしながら、創作物が「作品」として世の中に出てくるには、常に第三者の深い関与が必要とされます。この展覧会では、作家や作品を「世に送り出す」役割を担い、現代の日本で活発に活動する36名の作家の作品を厳選してご紹介します。さらに、この分野の芸術がどのようにして発見され発信されてきたかを振り返り、従来の位置付けに留まらない、人間の本能に働きかけるような、彼らのアートの無限の可能性を見つめ、21世紀にふさわしい多様なアートの世界を楽しむことができます。
【出展団体】
アイム(神奈川)、アトリエライプハウス(大阪)、Yellow(大阪)、KAeRU(北海道)、かたるべの森(北海道)、希望の園(三重)、工房集(埼玉)、新明塾(京都)、SWING(京都)、studio COOCA (神奈川) 、灯心会(岡山)、西淡路希望の家(大阪)、やまなみ工房(滋賀)、WaC(静岡)
その他全国の福祉作業所 ・アトリエ等
【出展作家】
GAKU、加地英貴、高山勝充、茶薗大暉、山根ゆか、有田京子、黒瀬貴成、ミルカ、りくと、尾崎玖弥佳、吉田幸敏、ほんままい、岡部志士、西川泰弘、野口敏久、白田直紀、箭内裕樹、渡邉あや、藤橋貴之、XL、櫻本京一、伊藤太郎、岩本義夫、三本木海人、水野貴男、神楽谷、藤原正一、西原清次、井上優、大家美咲、岡元俊雄、城谷明子、中尾涼、杉本英司、西下紘生、山本鷹一
特別出展:近江学園(村木勇)、落穂寮、なかよし窯(澤田真一・紺谷彰男)びわこ学園(葛田恵美・梅本良純)
【関連イベント】
トークショー『SEIZE THE DAY 今を生きろ』〜障がいのあるアーティストからのメッセージ〜
日時:2019年10月5日(土)13:30-15:30
懇親会
日時:2019年10月5日(土)15:30-16:30
モデレーター:加藤秀樹(構想日本)
パネリスト:長谷川眞里子(生物学者・総合研究大学院大学学長)、谷川じゅんじ(JTQ代表/スペースコンポーザー)、関根幹司(studio COOCA代表)、杉本志乃