エイブル・アート・ジャパンでは、1998年から「エイブル・アート・アワード」を開催しています。この事業は、障害のある作家の発掘と制作に関わる支援を行なうもので、その時代時代の小さな声に耳を傾けながら、障害のある人たちの芸術活動を支援しその環境の醸成に貢献すべく活動をつづけてきました。
この度、20周年を記念して「展覧会支援の部」の歴代受賞者の展覧会を開催します。長期にわたって多くの方々のご支援ご協力のもと、たくさんのアーティストが銀座でのエイブル・アート・アワード受賞展を皮切りに、活躍の幅を広げて来ました。受賞当時の作品と、(創作している方については)現在の作品を見ることができる構成となっています。ぜひ、その作家の作品と作品のあいだにある年月のありように想像を膨らませながらお楽しみください。
【出展作家】
<千代田会場>
光島貴之(1998)、秋葉庄平(1999)、中野昌司(2000)、清水慶武(2002)、中原健太郎(2004)、伊藤泰行(2007、竹下基行(2014)、溝上強(2015)、中村真由美(2016)、谷村虎之介(2017)
<銀座会場>
藤橋貴之(2003)、東美名子(2008)、松尾由佳(2009)、谷本光隆(2010)、Momoca (2011)、花崎昇平(2012)
()内は受賞年
【エイブル・アート・アワードとは?】
現在、「展覧会支援の部」、「画材支援の部」、「制作支援の部」と3つの部門からなります。
「展覧会支援の部」は、銀座にある画廊を借りうけて作家の「個展」を実現する、当時では大変画期的なものでした。これは美術の専門家がコーディネートを引きうけ、調査をもとに作品を構成編集するものとしてこれまで19回(15回が受賞者展、3回は特別支援展、1回は該当者なし)実施してきました。
「画材支援の部」と「制作支援の部」は、優れた作家を輩出するには、その環境醸成に眼をむける必要性があると設置されたものです。メーカー等に呼びかけて提供をうけた画材現物の贈呈、また創作の場で支援する人材や道具を買うための資金提供が現在のかたちとなっています。